110926
不思議な国・日本の深淵

ここ数年の総理大臣の名前は、すぐに思い出せます。
福田さん、阿倍さん、麻生さん、鳩山さん、菅さん、野田さん。
海外の政治家からは、「めまぐるしく交代する」
総理大臣を生む日本の政治的土壌を、
馬鹿にする声が聞かれますが、どうなんでしょうか。

政治家の資質、官僚の能力、国民の政治意識を考えると、
ある意味では、日本の官僚がしっかりしているので
どの政党が政権を取ろうが、誰が総理大臣や
国務大臣になろうが、国は安定・安泰な状況だと
言ってもいい時期はあったのだろうなと感じます。

あれほど声高に「政治主導」を唱えて
政権を奪取した民主党政権ですら、今はどうですか?
本来は、強力なリーダーシップを発揮し、
自らの構想を推進すべく、官僚を従えるはずの
ときの総理、政権政党は、どのように見えるでしょうか。
本当に、官僚の、とくに財務官僚の情報収集能力は
すごいらしいですね。
伝統的に、予算を握っている官庁のせいかどうか
知りませんが、他省庁への影響力も絶大であり
ある意味では、シャドウ・キャビネットならぬ

「実質的な陰の内閣」なのではないでしょうか。

国家予算全体を考えたときの、公務員の人件費
あるいは様々な優遇措置を数量化してみたら
国民は、それなりにコストを負担しています。
その意味では、功罪相半ばする部分もあるのでしょうね。

連日、諸外国の国家財政破綻がデフォルトという
表現で語られつつあります。
リーマンショック以上の深刻な危機の再来を
予言するアナリストもいて、
個人レベルで何をどのように対応したらいいのか
不安が募ります。

結局、資産は現物で保有し、食糧と日常必需品を
一定期間分備蓄し、不動産価格の安い地方都市に
待避用の住まいを確保する・・・というのが
とりあえずの対応策だと思うのですが。
でも、原発事故まで視野に入れると、一体どこに
住むのが安全なのか、答えは簡単ではないですね。

でも、ちょっと不安があるんです。
日本国内での「内輪的な調整手法」に手慣れた官僚が
国際的にしたたかな相手とタフな折衝をしても
おかしな妥協なしに、きちんと国益を守れるのでしょうか。
優秀・有能なのは、国内だけでなく
対外折衝でも存分に能力を発揮してほしいですね。

ただ、いろいろな意味で、のんびり構えていられない
逼迫した国際情勢だと感じますので、
じゃあ、一般市民はどうしたらいいのでしょうか?
生き残るには制限時間いっぱいまで考え
決して投了しないこと・・・あっ、これは将棋の話しでした。
でも、一緒かな?