110906
やっぱり日本人は素晴らしい!

ちょっと前に、知人からFacebookに招待されて
友達登録をしてもらった。
恥ずかしがり屋の私は、その後一人たりとも
自分から「友達申請」をしていないのだが、
いろいろな方が声をかけてくれて、今では
・・・数えてはいないが、数えられる程度の
友達が存在している。

皆さんが、精力的に投稿されているのを横目で見て
ごく希に、気が向いたらコメントするぐらいのもので
とっても寡黙で気立ての優しい「友達」で過ごしている。

でも、世の中の最新の動きを抽出して
コメントされる方が多いので、
情報に飢えている私には、実は大変有難いツールだ。

いつものように前置きが長くなってしまったが、
今日のFacebookのコメントのひとつを読み、
出典も確認して、実は感動して涙が滲んだ。

最近、福島出身の知人の紹介で
福島の果樹園を紹介してもらった。
「あかつき」という旬の桃を購入し、何人かの人に伝えたら
購入してくれて、さらに結婚されてる娘さんにも送ってくれた。
両方ともリピート注文してくれている。
放射線量検査証明書と県知事のメッセージ付きのものだ。

放射線セシウムに汚染された土壌に対しては
消費者が神経質になって当然だが
生産者にとっては、文字通り生死に関わることなので
さらに沈痛な不安と落胆を抱えているだろうと思っている。
そんなときに、簡便、低コストで土壌中のセシウムを
除去する新技術を開発したというコメントを読んで
一瞬、目を疑った。
すぐさま出典が日本経済新聞のWeb版であること、
また、開発元が産業技術総合研究所(茨城県つくば市)
であることをを確認し、信憑性が高いと確信が持てたので
非常に嬉しかった。
使命感を持って、必死で研究を続けられたであろう
研究所の皆さんの誠実さと、夜を徹しての献身的な
努力を想像し、深い感動を与えられた。
本当に頭の下がる努力である。
派手さはないものの、日頃から地道に努力する
日本人の美点に喝采を送りたい。

すぐさま、福島の果樹園主に電話をした。
意外にも、このニュースは耳に入っていなかったようだ。
私の方が妙に興奮状態で、逆に恥ずかしかったが
一日も早く、実証試験で結果を得て
福島の農業が力強く復活して欲しいと
心から願っている。

(以下引用)
産総研、土壌のセシウム除去で新技術
2011/9/1 11:32

 産業技術総合研究所(茨城県つくば市)は1日までに、土壌中のセシウムを除去する新技術を開発したと発表した。低濃度の酸と顔料の一種であるプルシアンブルーを利用する。放射性セシウムを含む廃棄物の量をもとの土壌の150分の1に減らせる見込み。従来手法よりも扱いやすく低コスト化が期待できるという。福島県などでの除染に役立てたい考え。

 土壌中のセシウムは特に粘土粒子にくっついている。新技術はまず薄い硝酸か硫酸を土壌に通して粘土からセシウムを水溶液中に抽出する。

 薄い硝酸を使った場合は200度、45分でほぼ100%抽出できた。さらに、水溶液中のセシウムイオンをプルシアンブルーの微粒子に吸着させた。微粒子の量は汚染土壌の150分の1で済み、廃棄物を減らせる。

 実験には非放射性のセシウムを使ったが、放射性セシウムでも同様の結果が得られるという。

 従来のセシウム抽出法は高濃度の酸を使うので取り扱いが難しく、コストもかかっていた。農地の土壌を傷める難点もあったという。新技術の酸は濃度が従来の12分の1と薄く利用しやすい。今後、協力企業を募り実証試験を進める予定だ。
(日本経済新聞Web刊 2011年9月6日)