110810
クラシック音楽離れ

数ヶ月前、フランス・リヨン国立管弦楽団で
ヴァイオリンを弾いている津留崎晴代さんが帰国し、
お会いする機会があった。
ご主人はチェリストの津留崎直紀さんで、
リヨンオペラ座の創立以来のメンバーだ。
ご夫婦とも芸大出身で、永くリヨンで演奏活動をされている。

聞くところによると、フランスでは
若者のクラシック音楽離れが進んでいるという。
へえ、それはずいぶん意外だなと思った。

過日、父親だけが集まる会合があり
あるお父さんが発言した。彼には双子のお子さんがいて
一人はクラシック音楽、もう一人はロックが好きだそうだ。
で、クラシック好きのお子さんは素行も良く、いい子だが、
ロック好きのお子さんは、言うことを聞かなくて困る、
と、クラシック音楽の効用を説いていた。

順番が移り、比較的若い、40代のお父さんが指名された。
彼はばつが悪そうに、実は今でも車の中で
ロックをガンガンかける、
根っからのロックファンだと告白した。

私自身は、ロックの洗礼を受ける前に
高校生のときからジャズを聴き始めたので
ロックで素行が悪くなるかどうか、判断はできない。
しかし、ジャズ好きの高校生だった私は
言われてみれば、確かに素行は最悪だったと思う。

日本でも、クラシック音楽は、ひょっとして
マニアックなジャンルになってしまっているのだろうか。
メディアが手軽に使用する音楽、テレビから流れる音楽
日常生活のテンポ、親の音楽的指向など、いろいろな
要素が絡まり、「音楽性」とか「感性」という
領域の言葉が視野に入りにくくなっているのは事実だろう。

そんな中で、前述のチェリストの津留崎直紀さんが
ピアノ伴奏によるチェロリサイタルを
日本で予定しているそうだ。4公演が組まれており
それぞれ違うピアニストの伴奏だ。豪華なものだ。
そのまま奥様の津留崎晴代さんも合流されて、弦楽四重奏と
クラリネットによる、アンサンブル・コンサートを予定している。

会場はすべて東京で、チェロリサイタルは
東京文化会館小ホールと
東京オペラシティ・リサイタルホールで、
弦楽四重奏+クラリネットは、東京文化会館小ホールと
旧東京音楽学校奏楽堂で予定されている。

ご興味のある方は、音楽事務所のサイトで詳細を
ご確認願いたい。なお、チケットを購入された方には
居間に貼っておくと、魔除け、家内安全、
無病息災の御利益がある(冗談)
特製「昼寝ネコのステッカー」を、
もれなくプレゼントする。(本気)

もうすっかり涼しくなっているであろう、秋の夜長に
円熟した演奏を楽しまれてはいかがだろうか。

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