110623
ここにもドン・キホーテが一人いた

報道で知られているように
日本では毎年約3万人が自殺している。

そんな状況を深く憂慮している知人がいる。
私の場合は、ブログで単に
「人生に希望を感じることのできる
ドリンク剤が3万本あったら、
皆さんに分けて上げるのに」
そう書いて終わっている。
いや、正確に言うと、何か方法はないか
ぽんやりと考えている。

だが、その知人は違った。
大学で教育心理学を学び、現在は
国家公務員として仕事をしている。
妻子もある身だ。
なのに、医学部に学士入学するという。
そうなれば、当然職を失い無収入になる。
でも彼は、精神科医として学び
自殺しようとする人たちの力になりたいそうだ。

聞くと、学士入学できる医学部は限られており
7月には北海道大学の試験を受けるらしい。
いやあしかし、ずいぶん壮大な使命感だと思う。
おそらく、昼寝ネコ一族のDNAを受け継いでいるのではと
密かに窺っており、まあもし何か
私にでもできることがあれば
お手伝いしたいなと、心の中では決心している。

でも世の中、こんなドンキ・ホーテもどきの
人間が増えてくれるのは、実に嬉しいことではある。