101004
クレモンティーヌからの緊急連絡

日本国民として、現役の政治家が検察審査会の決定による
強制起訴となったことで、その是非はともかく
一般庶民の感覚が、法の編み目から狡猾に逃れようとする人間を
「あんさん、そらぁあきまへんで」と拒否できる
仕組みが機能したという、記念すべき日の雑感であります。
願わくば、正義が金で買われないように・・・の願いを込めて。

「catastropheとdisaster(なぜか英語だ)は違うのよ、
判ってるの?昼寝ネコおじさん!」
とまあ、きつい叱責を受けてしまった。
民主党の代表選挙が終わった日に、
その結果を見て、ドーヴィルに住む
姪のネコ、クレモンティーヌが送ってくれた画像の一部を
すでにネット上で紹介した。
(冷徹な陰謀〜Conspiration)
http://hiruneneko.exblog.jp/15122983/

そのクレモンティーヌから緊急の連絡があったのだ。

彼女の特技は、気が向いたときに人間に変身すること。
・・・あまり本当のことを言ってしまうと
精神障害者扱いされそうなのだが、いいやどうせ今さら。
だって、「あら、ずっと以前から精神的に破綻してるんでしょ?」
と、ずけずけ指摘する女性が、若干だが二人ほどいる。
クレモンティーヌはどういう訳か、日本が好きだ。
とくに浅草や谷中から団子坂にかけて徘徊する。
東京滞在中は、人形焼きや雷おこし、今川焼きを食し
浅草・オレンジ通りの洋菓子屋の、店名と同じ
「アンヂェラス」というケーキが好物の変わり者だ。
ネット検索をしてみたら、だいぶ以前だが
クレモンティーヌが、真夏に東京に来ていたときの
動画があったので紹介したい。

いやいや、そんなことはどうでもいいのだ。
クレモンティーヌが「catastropheとdisasterは違うのよ」
と言ってきたのには理由がある。
catastrophe(カタストロフィー)を破局と訳そうか。
そしてdisaster(ディザスター)は災害かな?
自然の災害と違って、人為的に引き起こされる破局が
思ったより速いスピードで仕組まれているというのだ。
せっかく日本でおとなしく、昼寝をしながら
のんびり暮らしている私をたたき起こして、
なんとかしろと迫ってきている。
なんとかしろと言われても、もうかれこれ
十数世紀を生きてきて、気力も視力も落ちているし
もちろん資力だってどん底だし、
今さら何をしろというんだよ、まったく。

「おじさん、日本だけの問題じゃなくて
世界中のネコ族が、このままだと窮地に陥るの。
だから、なんとか助けてちょうだいよ。
パリで一番おいしい、あんドーナツを送って上げるから」
あちゃっ、こいつはいつも一番痛いことを突いてくる。

まあ、いろんな議論はあったのだが
姪のクレモンティーヌに、実は私はとても弱い。
理由は頼むから聞かないでほしい。
世界ネコ族の最高議決機関では、もうすでに
私に断りもなく、悪辣な陰謀を打ち破るべく
とりあえず日本から発足させるシェルターの名前を
もう決めてしまったのだという。
ふざけるなお前・・・そういう私を鼻で笑うクレモンティーヌ。
「じゃあフォションの焼きたてマドレーヌと
ル・ノトルのまたたびショコラも送ろうと思ったけど
止めとくね。いいのね、それで」
「わかったよ。引き受けるよ。しようがない。
で、そのシェルターの名前はなんて決まったんだい?」
「ア・ストロフィー・キャット・クラブよ」
「ん?」
「そんなことはどうでもいいじゃない。
おじさん、しっかり頑張ってね。じゃあね」

重要な会話のほとんどをはしょったので、
なんのことか理解できないとは思うが
とにかく、まず日本人と日本に居住するネコ族が
破局に備えられるよう、なにかしなくっちゃ、
と、そういうことになってしまった。
全貌を明かせなくて大変申し訳ないのだが、
すでに私の頭の中では、
「ア・ストロフィー・キャット・クラブ」の
礎石が地中に埋め込まれようとしている。
A STROPHE CAT CLUB・・・ふん、稚拙なアナグラムだ。
A STROPHE CATを並び替えたら
CATASTROPHE(破局)じゃないか。
でもまあいいや。あんドーナツに焼きたてのマドレーヌ。
またたびチョコラか・・・楽しみだ。