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(4)奇妙な人間との出会い

 ところで、ネコに話しかける人間を時々見かけませんか?ネコに話が通じると思って話す人なんて存在しませんよ。ただ、心を通わせたいという思いを、素直に表現してるだけなんですね。

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 でもね、数年前のことなんですが、驚いたことに昼寝ネコ一族の言葉を理解し、かなり流ちょうに話す人間に出会ったんですよ。いやあ、本当に驚きました。だって、これまで随分長い年数、たくさんの人間と出会いましたが、一族の言葉を理解する人間は一人もいませんでした。
 最初はとりとめもないことを話すだけでした。でもやがて驚いたことに、お互いの共通点がたくさんあることが分かったんですよ。犬に顔を舐められることが嫌いだったり、昼寝が好きだったり・・・。極めつけは、ピアソラのオブリヴィオンとプッチーニのボエームが好きなこと、将棋の戦法もマイナーな「立石流」一本槍だということ。いやあ、すっかり意気投合してしまいました。

 彼の仕事は編集者で、私に本を出さないかというんですね。そりゃまあ興味はありましたが、昼寝ネコ一族には、出自を悟られるような目立つ行動を控える、という不文律があり応じませんでした。でもこの編集者があまりにも熱心に勧めるので、根負けして応じることにしました。でも、契約とか校正とか面倒なこと、人と会わなくてはいけないことはお断り。編集者の彼が、私の代理人として全てを行うという条件付きで、一冊の本を刊行しました。

←(3)に戻る ↑クラブトップページへ →(5)グリーティング絵本の誕生

(1)創立者からのごあいさつ  (2)かなり長い前書き  (3)昼寝ネコ一族世界最高会議の決定事項  (4)奇妙な人間との出会い (5)グリーティング絵本「大切なわが子へ」  (6)出版社の協力でクラブを開設  (7)クラブの機能  (8)「知恵の書」の一部抜粋部分  (9)基本理念と情報提供のカテゴリー  (10)会員募集方法 (11)会員登録方法  (12)昼寝ネコの日記「おはこんばんちは」